2010年9月28日火曜日

前期を振り返って

 前期末試験が始まり、今週末には前期終業式を行います。
 4月始めの始業式・入学式に始まり、春の遠足、前期中間試験、体育祭、球技大会、夏休みの大学オープンキャンパスへの参加、文化祭等々、多くの企画・行事を滞りなくこなしながら、前期の6カ月が過ぎ去ろうとしています。今、あらためて前期を振り返ってみると、印象に残る出来事がいろいろと浮かんできます。

 6月1日に実施した体育祭では、リレー、ムカデ競争、大縄跳び等のクラス対抗種目がなんと言っても 盛り上がりを見せていましたが、今年初めて取り入れた「逆玉入れ競技」(籠を背負った生徒が制限区域内を走り回り、他のクラスの生徒から投げられる球をかわそうとする。籠の球が少ないクラスが勝ち) も見応えがありました。また、近くのたけのこ保育園の園児による「友情演技」もほほえましく、幼高連携の大切さを教えられました。
 
 9月9・10日に実施した文化際では、「ビバ・エコロジー」のテーマのもと、体育館での開会行事から始 まりましたが、舞台正面に掲げられた美術部による大作(毎年、美術部の総力を結集して描かれるもの)、体育館両側面に掲げられた書道部による環境スローガンなど、恒例の合唱部と吹奏楽部の演奏ともども、文化部の力量を見せつけられました。また、生徒会主催の「プラチナ企画」では、初めて聴いた歌でありながら、心にしみ通る見事な歌唱力に驚きの連続でした。

 部活動では、ソフトテニス部が県高校総合体育大会団体戦で3位となるなど、地道に練習に取り組んでいる成果を見事に発揮してくれました。

 学習や部活動に熱心に取り組む生徒、また、それを支える熱心な教員、互いの思いが一つとなり、目指す目標の実現に向かっていく、当たり前のことではあるが、当たり前のことが当たり前にできる、そのような学校づくりを更に目指していく決意をあらたにしています。

2010年8月31日火曜日

全校集会

 長い休みが終わり、8月30日から全校生徒が登校してきました。夏休み中も、課外授業や補習授業がぎっしりと組まれており、ほとんど毎日登校してきた生徒もいたようです。私も、出張以外はできるだけ学校にいるよう心がけ、課外・補習や部活動に熱心に取り組む生徒の姿を見てきました。
 先日、同窓生がご夫婦で母校を訪れ部活動を見学されましたが、その際の生徒のしっかりとした対応、校内ですれ違う生徒のさわやかな挨拶に大変清々しい思いを抱かれたと、校長室に立ち寄ってお話をされました。生徒からすれば、突然学校を訪問された同窓生に対し、お迎えする気持が自然と行動に出たものですが、こうした話をお聞きし、胸が熱くなりました。本校は、目指す学校像として、「人間力を高める学校」を掲げていますが、日々の教育活動・実践の中で培っていきたいとあらためてその意を強くしました。
 本校は2学期制であり、この30日は、始業式ではなく全校集会を開き、校長、各部代表の話の後、課題テストを行いました。全校集会の中で私から生徒に送ったメッセージの概要は下記のとおりです。

 「今、企業が求める人材は、勉強だけではなく、実行・実践できる行動力がある者、他人と協力しつながりを築ける者であり、これらは若いうちからスポーツや文化活動、社会貢献活動を経験することで培われる。夏休み中の試合や大会で結果が残せた場合もあれば、後一歩で敗れた場合もあろうが、毎日の活動や練習の中で身についているものが必ずある。結果に一喜一憂せず、単調な日々の連続に耐えうる精神力を大いに養い、今できることに精一杯取り組んでほしい。」

2010年7月29日木曜日

進学説明会

 夏休みに入り、中学生や保護者を対象とした進学説明会を、7月20日から4日連続で開催しました。 どの会場も、昨年を大幅に上回る参加者があり、うれしい悲鳴をあげました。
 とはいえ、立ったまま聴いていただいたり、窮屈な思いをされたりと、せっかく参加していただいたのに、礼を失する対応となったことには反省することしきりです。私の挨拶にはじまり、教頭から、学校の概要について、参加者がこの時期に一番知りたい情報に気を配りながら、45分程度説明をしましたが、全員最後まで熱心に聞いていただき、本校への熱い思いをひしひしと感じました。
 高校入学者選抜において、前期選抜(80人定員)を導入してから3年が経ちましたが、中学生の間ではすっかり定着してきた感があり、本校を希望する生徒も増えているようです。
 今後も、中学生や保護者の期待に応えるべく、学校改革に継続的に取り組み、生徒の進路希望の実現に向け、徹底的に支援していけるような学校づくりを行っていくことを、あらためて決意しました。

2010年6月7日月曜日

硬式野球定期戦(山中戦)

 6月5日(土)に伊勢高校との硬式野球定期戦が行われました。伊勢高校が創立されて後、旧制宇治山田中学校の伝統を受け継ぐ、宇治山田と伊勢の両校の交流試合として始められたものであり、49回を数えるに至りました。当時、伊勢高校野球部の監督であり、その後も県高野連の重鎮として高校野球の指導に情熱を傾けてこられた長田先生にちなんで「長田杯」とも言われている伝統ある大会です。本年度は、9対3で本校が勝利し、通算戦績は22勝23敗(3引き分け、1不明)となりました。
 本校主将の谷口君が、「家族のみんなや先生方、地域の方、支えてくれる全ての方々に感謝し、全力でプレーします。」といった内容の選手宣誓を、一言一言をかみしめるかのように、思いを込めて行い、ホームベースで対峙して受ける私には、胸にこみ上げてくるものがありました。
 スタンドからは、両校の生徒会、吹奏楽部、応援団はもとより、保護者の方々も多数応援にかけつけていただき、数百名の観戦となりました。両校の選手ともに、初回は、さすがに緊張からかミスも出ましたが、次第に引き締まった好ゲームとなり、一つひとつのプレーに、スタンドからは大声援が送られていました。
 夏の大会の前哨戦として、また、伊勢市の「早慶戦」としてすっかり定着してきた感がありますが、来年度は50回と、大きな節目の大会となります。この大会が始められた経緯や、この間の取組を振り返りながら、何か新しい企画を考えていければと思っています。

2010年4月8日木曜日

入学式式辞

 本年度の入学式の式辞の骨子は次のようなものです。

 新入生のみなさん、入学おめでとう。本校は、明治32年、三重県第四中学校として創立以来111年を迎える県内でも屈指の伝統校であり、創立の崇高な理念は、「プラチナの陽はふりそそぎ・・・」で知られる校歌にうたわれています。とりわけ、この数年は、高校入学者選抜における前期選抜の導入や、新しい制服の制定など、伝統校の復活を目指して様々な学校改革に取り組んでいます。
 本校は、全ての生徒の進路希望の実現を目標に、生徒と教職員が一丸となって、活気あふれる学校づくりに取り組んでいます。入学にあたり、特に望むことを3つ話します。
 一つめは、自分の夢や希望を育み、将来への目標を持ち、その実現に向け、学習活動や部活動、学校行事に意欲的に取り組んでください。そのためには、何のために学ぶのか、目的意識を明確に持つことが何より重要です。
 二つめは、学校全体として、わかる授業の実現を目指しています。自ら学ぶ姿勢を持ち続け、毎日の授業を大切に、家庭学習にも力を入れてください。毎日の学習の積み重ねが3年後の栄冠に繋がることを信じて、焦ることなく決して諦めずに一歩ずつ着実に進んでください。
 三つ目は、人はそれぞれいろいろな思いや考えを持っています。お互いを思いやる気持ちを持ちながら、生徒同士、生徒と教職員、双方が好ましい人間関係をつくっていってください。
 なお、保護者の皆様方に特にお願いしたいことがあります。高校時代は自立性や社会性を身につける大事な時期です。多感な、感受性豊かな子どもたちは、悩んだり苦しんだりすることもあろうかと思います。時にはじっと見守りながら、子どもたちの成長を長い目で見て支えてやってください。私たちは、生徒の自立を促す視点に立って、生徒の学びを全力で支援してまいりますので、ご協力いただきますようお願いします。
 新入生のみなさん。本日から山高生としての生活が始まります。高校生の時にしかできないこと、また、自分にしかできないことがたくさんあるはずです。自ら学び、考え、行動する姿勢を大事にしながら、いろいろなことにチャレンジしてください。みなさんの高校生活が、充実感あふれるものとなることを期待して、式辞とします。