2011年10月31日月曜日

制服の着こなし

 陽が落ちるとあたりは急に暗くなり、日中の暑さもどこへやら、肌寒く感じるこの頃である。制服の中に、指定のセーターを着ている生徒も目立ってきた。

 現在の制服に代えてから早くも4年が立ち、2本の斜めラインのカッターシャツに濃紺のスーツが地域に浸透してきている。制服のコンセプトは、知性・気品・伝統であり、上着の裏側には、旧制中学校、高等女学校、本校の3つの校章が縫い込まれている。この制服をきちんときこなすためには、人間力の形成が不可欠であり、家庭や地域と連携し、知性と気品を備えた人材育成に努めていきたい。

 放課後、職員室にいると、演習ノートを提出にきた一人の生徒に出くわした。用件をはっきりと伝え、きちんと挨拶をして帰って行ったが、知性と気品が漂う服装の着こなしであった。

 毎朝、自転車で登校する際、ついつい上着の第一ボタンをはずしがちになる自分を、まずは戒めなければと痛感した。

2011年10月26日水曜日

夢の実現に向けて

 月曜日から面談週間となっており、3時頃より各教室で、担任が生徒と面談し、前期の成績をもとに、教科学習や進路について対話・指導を行っている。年間3回、日時を設定して一斉に実施しており、面談を通して、進路実現に向かう生徒の意欲が喚起されることを願っている。

 国公立の推薦入試を来月に控え、多くの教員が小論文や面接の個別指導にかかわっている。今日も放課後、校内を歩いていると、副担任の教員が、特別教室を利用して、3年生の面接指導を行っていたが、生徒の表情は真剣そのものである。

 生徒の自主性を大事にしながら、きめ細かな指導をしていくことが、本校教員の共通理解でもあり、3年生にとっても教員にとっても、最後の厳しい時期ではあるが、双方が築きあげた確かな信頼関係をベースに、乗り越えてほしい。

 今日は気温も下がり、朝夕はめっきり冷えてきており、体調不良で保健室を利用する生徒も増えている。何事にも、まずは体調管理をしっかりすることが大事だと、校内で会う生徒の様子を見ながら声をかけている。

 

2011年10月24日月曜日

感動の修学旅行

 天候に恵まれ、ぎらぎらと輝りつける太陽のもと、眩しいまでに輝いている美しい海に感動を覚えながら、修学旅行一日目が始まった。平和祈念資料館で見たすさまじいまでの資料、ガマでのガイドさんの胸を締めつけられるような話など、生徒にとっては、戦争と平和について、改めて考えさせられたようである。

 二日目は、事前の企画に則り、グループごとに分かれてタクシーに乗車し、海洋体験実習、伝統工芸制作など、体験学習を行った後、国際通りでの研修となった。日中は28℃を超え蒸し暑かったが、夕方には気温も下がり、国際通りを行き交う生徒たちは、昼間の体験学習の疲れも見せず、元気一杯だった。

 三日目は、首里城見学から始まったが、ガイドさんの説明に頷きながら、至る所で写真を撮る生徒の笑顔が印象的であった。

 照りつける太陽の光を浴びながら、午後、那覇空港を飛び立ったが、伊丹に着いたら、雨が激しく降っていた。帰りのバスの車中は、意外と静かなタイプの曲を歌う生徒が多く、往路のバスでののりの良い元気な曲との落差を感じたが、さすがに疲れている生徒への配慮が、生徒たち自身の中にあったようである。

 そういえば、沖縄での車中は、ガイドさんの問いかけに元気で答えながら、説明は静かに聞いており、場面に応じた所作がきちんとできているなと、今回の旅行を通じて実感した。

 行きの伊丹空港では、空港職員から、「宇治山田高校の名前を見て懐かしく思った」と声をかけられたことと思い合わせ、校訓でもある「知性・気品・伝統」の重みをずっしりと感じる修学旅行であった。

2011年10月19日水曜日

修学旅行前日

 明日からの修学旅行を控え、本日、体育館に2年生全員と引率教員が集まり、結団式が行われた。
学年主任が引率教員を紹介した後、団長の私から、今回の修学旅行に臨む心構えについて、現地での感動を大事にし、添乗員さんや看護師さんなど今回の旅行を支えてくれる全ての人々への感謝の気持ちを忘れず、大いに「修学」してほしい、と話した。

 生徒は、班別自主活動の企画・立案、平和学習など、事前学習に熱心に取り組んでおり、訪問先々で、また体験学習を通して、それぞれの心に残る「何か」をつかんできてほしいと願ってやまない。

 明日は6時30分、学校下からバスで出発する。全員の無事と、予報を覆すような沖縄の天候を祈るばかりである。

2011年10月13日木曜日

思いは一つ~後期生徒会の始まり

 昨日、後期生徒会役員立候補者の立ち会い演説会があり、立候補者が全員信任となり、本日、認証状の授与を行った。

 立ち会い演説会では、立候補者の演説の中で、「前期役員の先輩たちが、学校行事に真剣に取り組み、体育祭や山高際を素晴らしいものとしてくれた。その志を受け継いでいきたい」といったくだりがあり、静まりかえっている体育館に、共感の思いが波を打ったかのごとく広がったように感じた。
 
 全員の演説を終え、選挙管理委員が終わりを告げようする中、私の心の中で、「これで終わってしまうのか」といった寂しい気持が一瞬よぎったが、それを打ち消すかのごとく、一人の教員の、「前期役員は全員前に出てくれ」との声が、スピーカーから聞こえてきた。

 体育館フロアー最前列で、全校生徒に相対する形で並んだ前期生徒会役員7人に対して、教員から感謝とねぎらいの言葉があった後、役員を代表して会長が、突然のサプライズにとまどいながらも、自らの言葉で、活動への思いや仲間への感謝の気持ちを語り、全員の大きな拍手に包まれた。

  「思いを受け止め、努力を讃え、そして、つないで行く」。教職員と生徒の思いが、まさに一つになっている、と心の底から感じた午後のひとときであった。

 本日昼休みの認証状授与は、校長室で担当教員同席のもと行った。新役員一人ひとりから抱負を述べてもらった後、私から、「思いを受け継ぎながら、新しいことにも挑戦してほしい」と激励の言葉を贈った。
 
 また一つ、この学校が好きになった。 

2011年10月12日水曜日

受け継がれる書の伝統

 第20回国際高校生選抜書展(書の甲子園)で、本校書道部の生徒が大賞を受賞した。作品は篆書体の千字文で、昨年の書道部3年生の準大賞に続いての快挙となった。
 本校の特徴として、書道部の生徒を中心に、授業での書道選択者も着実に力をつけてきており、技量面はもちろんであるが、精神的な強さも兼ね備えた生徒が多くいる。今回は、大賞受賞の他に、秀作賞も2名が受賞した。校内の階段踊り場には、書道部の生徒の作品が掲げてあり、日常的に行き交う私たちに、心地よい刺激を与えてくれている。書の甲子園での大賞受賞という大きな夢を叶えた生徒の受賞の喜びを全校で共有したい。
 ところで、私は、といえば、書道はおろか、字を書くことさえ苦手であり、見る人に不快感を与えるような字しか書けず、「読み手の心が和らぐような文字で文章を書いてみたい」は、もはや私には果たせない夢であるが、その分、パソコンで書いた文章に如何にして感性を吹き込むか、毎日のあらたな挑戦でもある。

2011年10月8日土曜日

オープンスクール続編

 本日、2回目のオープンスクールを本校のプラチナホールで実施した。これは、10月1日に参加できなかった生徒を対象として行ったものであり、生徒44名、保護者2名に参加いただいた。
 プラチナホールは本校同窓生の熱い思いのこもった施設であり、私から、学校生活における生徒の様子について、陸上部の活躍を中心に話しをし、その後、教頭から、ビデオやスライドを交えて、学校生活アンケート調査の結果や部活動の様子などを具体的に説明した。生徒は、皆真剣な眼差しで聞いており、部活動紹介ビデオで陸上部のところになると、「オーッ」と歓声が上がった。
 説明が終了した後、本校陸上部の生徒が案内役となり、校舎内を見学していただき、その後は適宜クラブ見学となった。
 私の方は、2名の保護者の方々に説明かたがた、校内の要所要所を見て回り、最後に校長室で雑談をしていたところ、話しに花が咲き、時間の経つのも忘れてしまい、教頭が呼びに来てふと我に返って苦笑いであった。
 

2011年10月3日月曜日

後期始業式

 本日より後期が始まった。朝から、始業式、表彰式、東海・近畿大会出場クラブの壮行会と続けて行った。始業式の校長挨拶では、本年度の重点取組でもある「環境と人権」について、生徒の委員会のこれまでの自主的な取組を讃えながら、より主体的な活動となるよう、奮起を促した。
 壮行会では、まず、大会に出場する陸上部、軟式野球部、卓球部、囲碁部、写真部の顧問から、大会の概要説明、部員の紹介があり、その後、私から、出場選手に対し、「今回の東海・近畿大会は、来年のインターハイや全国高総文祭を見据えた大事な大会であり、練習の成果を大いに発揮して活躍されることを期待している」旨、激励のメッセージを送った。最後に、選手を代表して陸上部の選手が大会に臨む決意を披露し、全校生徒の大きな拍手に包まれた。
 生徒の活動の成果を讃え、学校全体で共有することが、全体の底力の引き上げ・活性化につながるものと期待している。