2012年8月31日金曜日

デンバーからの便り

  独立行政法人教員研修センターの英語教育海外派遣研修に参加している教員から、近況を知らせるAIR MAILが届いた。


  7月中旬から、デンバー大学で、効果的な語彙指導のあり方を中心に研修を積んでいる。元気に意欲的に取り組んでいるようで、「毎日の授業も緊張感を持って臨んでいる」との文面に、派遣教員の決意がにじみ出ている。

   本年度は、文部科学省の「英語力を強化する指導改善の取組」の推進拠点校として、言語活動を重視した様々な取組を進めている。9月中旬に研修を終え学校に戻った後、英語力強化のための取組の推進に、成果を生かしていただけることを期待している。

  オーストラリアへの語学研修の保護者説明会を9月に予定している。海外にも広く関心を寄せながら、国際交流に意欲を持つ生徒が一人でも増えることを願ってやまない。

 

2012年8月30日木曜日

暑い舞台

  ソロの熱唱、創作ダンスなどが、5分間ずつ、入れ替わり立ち替わり、体育館ステージで演じられている。山高祭まであと一週間、今日は放課後、有志企画のオーディションが行われた。
  事前に申込みのあった13のグループが、山高祭当日、伊勢市観光文化会館の舞台での発表を目指して、真剣そのものである。

  1時間余りかかったオーディションを終え、この後、生徒会執行部と顧問による審査を経て、舞台発表のグループが決定される。生徒会執行部は3年生が中心であるが、受験勉強と両立して生徒会活動を推進・牽引しており、まさに時間がいくらあっても足りない思いであろう。

  生徒の自主的活動を促し、自主自立の精神を養うことが、本校創立以来の校訓である。真剣に取り組む生徒を、真摯な気持ちで支援したい。
 
  午後7時、下校時間を告げるローレライのメロディーが流れ、生徒指導部の教員の「気をつけて帰るように」との放送があった。残暑の中、7時間授業後も自習室で勉強に励む生徒の下校姿を見やりながら、充実した一日に感謝している。
  

2012年8月29日水曜日

夢書人への想い

  「夢書人」、ユメカキビトと読むようだが、本校の文芸部誌である。昨日は、文化祭号とともに、3年生4人の卒業制作号も持ってきてくれた。去年からだっただろうか、部誌ができあがる度に、部員が校長室に持ってきてくれるようになった。その時交わすとりとめのない会話が、後になってとても新鮮な気持にさせてくれる。


 卒業制作号は、短編あり長編あり、詩や連載ありと、これまでの作品を総集編としてまとめたものである。それぞれの「あとがき」を読むと、部員たちの一つひとつの作品にかける想いがひしひしと伝わってくる。「あとがき」には、読者や周りの方々、そして作品に寄せてくれる感想への感謝の気持ちが込められており、だからこそ部誌の発行を続けてこられたのだなと感じた。

 日常の何気ない行動や生活を、主人公に託して掘り下げ意識化しようとする狙いを感じさせる作品もある。文化祭号には1年生の力作も載っており、今後が楽しみである。

 山高祭(文化祭)まで一週間あまりとなった。文化部の活動発表が山高祭のベースにしっかりと根づいている。文化活動が活発な学校では、生徒に豊かな感性が育まれ人間力が鍛えられる。
今日のLHRは各クラスとも山高祭の準備であり、舞台発表をする2年D組では、リーダーが中心となり、明るく活発な雰囲気の中で役割分担など細かく決めていた。






  「祭」の中に文化の伝統をどう築いていくのか、楽しみである。

2012年8月27日月曜日

残暑の中での始業式

  依然として厳しい残暑が続いている中、2学期が始まった。本年度より新3学期制を導入しており、夏休みを終え、登校初日の本日、一斉掃除の後、始業式からスタートした。学期の区切りに長期休みを挟むことで、気持の上でもメリハリがついて良いものだ、と今更ながら実感した。

  始業式では、休み中の生徒会の東北へのボランティア活動を紹介するとともに、「本日から6限(又は7限)授業となるが、気持を切り替えて授業に臨み、また、山高祭を充実したものとしてほしい。学習はもちろん、運動、文化両方の部活動が活発な学校は、心身ともに元気な生徒を育成するものであり、これが本校の伝統でもある」といった話をした。

  始業式後表彰式を行ったが、ソフトテニス、卓球、吹奏楽、合唱と、運動系、文化系のそれぞれ2つのクラブの大会での表彰であった。私からは、日頃の練習の成果を讃え今後の大会での更なる活躍を期待すると激励の言葉を贈った。合唱部は、9月29日の中部大会(富山)に向け、あと1ヶ月、最後の追い込みである。

  若干の欠席者があるものの、ほぼ全員が元気に登校している。蒸し暑い体育館であるが、式に臨む生徒の姿勢は大変良く、表情も明るい。教務部や進路指導部、生徒指導部の代表の話を真剣に聞いており、表彰受賞者には惜しみない拍手を贈っていた。3年生にとっては、これからが正念場となる。学校行事も盛りだくさんの2学期の初日、良いスタートが切れた。

2012年8月24日金曜日

夏休み最終日の学校

  一ヶ月ほどの夏休みも今日が最終日である。この間、課外授業は連日続けられ、部活動も休みなしといった状況であった。さすがに今日は、午後になるとグラウンドはひっそりとしており、課外も3限目で終了したので、午後3時を過ぎると校内はいたって静かである。

  少し話し声のする教室があり、のぞいてみると生徒が数人、山高祭の企画の準備をしていた。9月6日から始まる山高祭に向け、時間を有効に活用しているようである。


  図書館や自習室では、いつもと変わらず熱心に勉強に取り組む生徒の姿がある。一人ひとりが静かに、黙々と学習している室内には、はりつめた緊張感が漂っている。

  一方体育館では、バスケットボール部が、男子は南伊勢高校と、女子は津西高校と練習試合を行っている。夕方になっても気温が下がらずむせ返るような熱気の中、部員たちは機敏な動きを見せている。

  生徒のいろいろな想いを乗せて、夏も過ぎようとしている。夕暮れの空を見上げ、終わりゆく夏に別れを告げながら、8月27日、大きくなった生徒全員と体育館で会うのを楽しみしている。

2012年8月23日木曜日

生物部の活動

  夏休みも残すところあと3日。今日は午後、電気設備点検のため1時間程度停電となった。夏期課外も最終週の追い込み時期であり、教室では窓を開けながらも、熱風や暑さと悪戦苦闘しつつ、生徒も教員も汗だくであった。

 明日は、中部大学で高校生理科分野の自由研究発表会があり、本校生物部が臨海実習のまとめを発表する。夕方、顧問と生徒が、発表資料の最後のチェックをしていた。

 



  
  本校生物部は、昨年度より、科学技術振興機構の「中高生の科学部活動振興事業」の実施機関として指定を受け、「生物部のための臨海実習」をテーマに活動している。継続指定に際し、振興機構から、「研究発表を積極的に行い、他校と交流するとともに、プレゼンテーション能力も育成してください」との助言もいただいている。

  明日の発表会では、企業や大学関係者を前にして、紀伊長島や浜島での臨海実習で採取してきた「ウミウシ」など海の動物たちの生態等を、生徒たちがどう発表するか楽しみである。

  

2012年8月15日水曜日

お盆と学校

  今週はお盆の週ではあるが、課外授業は3年生を中心に4コマびっしり組まれており、生徒も、そして指導する教員も、「お盆休み」返上である。

  午後4時40分、最終4コマ目の課外が終わった後、校内を回っていると、自習室や演習室では、いつもと変わらず、多くの生徒が熱心に勉強している。節電対策のため、クーラーは自習室と演習室に限っているので、中には、窓を開け放した教室に残って、団扇を手に自習している生徒が、1人、2人と各HRにいる。

 夕方になると風も出てきて、木々が揺れ、海抜20メートルの山上にある本校には、少し秋の気配が漂ってはいるものの、残暑の感の方が、まだ強いようである。 

  夏休みも残すところ10日である。過ぎ去りし日々のことを悔やまず(また、過ぎ去りし日々に満足することなく)、これからの10日間を更に充実したものとしてほしい。もちろん、私自身においてもである。

2012年8月8日水曜日

キャリア学習

    今日から3日間、1年生全員がキャリア学習の一環として、大学へのオープンキャンパスに参加する。今朝は早くから、バス4台に分乗して、名古屋大学と三重大学に出かけた。私も名古屋大学行きのバスに同乗し、3名の教員、80名の生徒とともに、経済、教育、工の3学部のオープンキャンパスへと向かった。

  

  名古屋大学では、生徒たちはキャンパスの広さに驚きながらも、受付を済ませた後、それぞれの学部の説明会や実習体験に参加した。

  
  工学部では、学科・コースごとに興味ある催しがたくさん盛り込まれており、参加した生徒は、説明を熱心に聞き入っていた。

  終了後、帰りのバスの中では、今日の体験を、感想も入れてレポートにまとめていた。今後、大学・学部選択をする際の貴重な体験となったことと思う。

2012年8月7日火曜日

絆のリレー

   「映像や写真を見て分かることはあるが、現地へ行き、活動や作業を通して人と触れあう中で、初めて実感できることがたくさんあった。」

  「ボランティア活動は人のためではなく、自分のための活動であり、そこで得たものを人に伝えていくことが使命でもある。」

  「見た目にはきれいに見えても、海岸の砂を篩にかけると金属やガラスの破片が出てくる。一歩ずつ粘り強く続けていかねばならない。」

 「子どもたちの笑顔や、『ありがとう』の言葉に感動し、元気をもらった。」

 「アルバムカフェやポスティングなど、活動の目的の真意をきっちりと把握し、コミュニケーションを取っていくことの大事さを学んだ。」


 7月末、岩手県山田町への復興支援ボランティア活動に参加した生徒たちから、次々と発せられる言葉は、そのどれもが実体験に根ざした中味のこもったものであり、聞いている私の胸にずっしりと響いた。

 活動を終えてから10日ほど経ったが、それぞれの心の中には、山田町での体験が強く刻まれており、これらを、どう咀嚼してみんなに伝えていったらよいのか、考えているようでもある。

 今日、午前中、1時間余り、校長室で活動報告を受けたが、生徒会執行部のメンバーの、「芯の強さと懐の深さ」を感じ、これこそが「確かな学力」だと確信した。

 今後、全校集会や文化祭などを通して、全校生徒に体験活動をどう還元していくのか、「絆」の連鎖をどうつくっていくのか、生徒たちと協力して取り組んでいきたい。