2013年12月27日金曜日

御用納めの日の校内

  官庁は御用納めである。学校は、特編授業は今日が年内最終日であるが、個別指導や部活動指導で年末年始も、多くの教員が出勤する。
  朝から校内を回っていると、会議室前には迎春を意識した華道部の活花が置かれており、年末を感じさせるが、教室での授業や外での野球部やサッカー部のトレーニングは、いつもと変わらぬ日常である。

  正月明け、4日・5日には、大学入試センター直前模擬試験が行われ、6日から特編授業が再開される。

  受験生には年末年始が、まさに正念場である。意識的に普段と変わらぬ毎日の日課をこなすことが肝要である。
  


2013年12月26日木曜日

確かな人間力

  昨日とはうってかわり、寒い朝となった。グラウンドの側溝を中心に、サッカー部員が清掃活動を行っている。年末恒例の活動となってきており、顧問とともに、広いグラウンドの周囲全体を、手分けしてきれいにしている。

  生徒会執行部のメンバーは、23日に続いて今日も、近くの市福祉健康センターに出向いて、終日、ボランティア活動を行っている。

   子どもたちと一緒にゲームをしたり縄跳びをしたり、また、デイサービスにつどうお年寄りも交えて歌をうたったりと、和気あいあいとした光景がほほえましい。




   世代を超えた交流の中で、生徒たちは、自己のアイデンティティーを確かめることができたのではないだろうか。

  社会性を養う中で、人間力が鍛えられ、確かな学力となって結実する。このことを実感した一日であった。

2013年12月25日水曜日

穏やかなクリスマス

  昨日までの寒気から一転、穏やかな日和となった今日の午前、野球、サッカー、陸上の部活動が、グラウンドいっぱいに展開している。交わされる元気な挨拶には、生徒のひたむきな気持ちが感じられ、とても新鮮である。

    午後4時を過ぎると、野球部も練習を終え、人気のないグラウンドいっぱいに西日がさしこんでおり、暖かみを感じさせる。

  職員室では、特編や課外授業の対応に先生たちは追われているが、忙しさの中にも余裕とゆとりを感じるのは、冬休みのゆえんであろう。

  夕方、校内に残っている生徒がいつもより少なく感じたが、クリスマスだからなのか、と思い至った。


  

2013年12月24日火曜日

行動力と決断力

  今日から冬休みに入ったが、3年生の特編授業は今週末まで、午前中、継続して行われる。入試センター試験対策で、まさに最後の追い込みである。

  午後からも、補習講座が行われており、廊下を歩いていると、静まり返った校舎内に、教室からの教員の声だけが聞こえてくる。
 
  一年生教室棟、今週の名言は、スイスの文学者アミエルの言葉である。決断のタイミングと行動力の大切さを謳った名言である。

  グラウンドや体育館では、午後からも運動部員が大きな声を出しながら元気に活動している。2週間弱の冬休み、集中した行動力が問われる大事な時期である。

2013年12月20日金曜日

体験活動の成果

  本日、終業式の前に表彰式を行った。文化部では、生物部と文芸部が登壇したが、生物部は、とりわけこの3年間、科学技術振興機構の支援を受け、臨界実習を中心とした体験的学習活動を精力的に進めている。

  こうした活動の成果をまとめ県内外で発表してきており、その積み重ねが、今回の日本生物教育会全国大会での高校生ポスター発表における優秀賞受賞につながったものである。

  文芸部は、高校文芸みえの散文部門で優秀賞、俳句部門で最優秀賞を受賞した。文芸誌「夢書人」を定期的に発行しており、日々の文芸活動の成果が着々と実を結んでいる。

  文化部活動の充実が本校の伝統であり大きな強みでもある。表彰式では全校生徒からの大きな拍手につつまれ、私からは今後の活動への期待を込めエールを贈った。


  

2013年12月19日木曜日

プラチナの伝統

  合唱祭は午後1時スタートである。始まる直前、一番目のクラスは、幕が下りたステージで既に整列している。開会式が終わり、緞帳が上がったらスタートとなる。

  一年生で初めての合唱祭だけあって、さすがに緊張感は隠せないが、少しリラックスムードも漂っている。二番目のクラスはステージ横で待機しているが、2年生は慣れたもので、生徒も余裕の表情を示しながら、担任からの最後の念押しをしっかり聞いている。

  こうして始まった今年の合唱祭、年々レベルが高くなっているようで、今年はまさに賞決定に時間を要するほど、甲乙つけがたい合唱内容であった。中でも一歩抜きんでた2-Gの「Story」が最優秀賞「プラチナ賞」を獲得した。

  100名を超える保護者の方々にも参観いただき、PTA合唱団による「時代」の合唱で、客席も随分盛り上がりを見せた。そして何より、ステージ上での生徒の生き生きとした表情と、指揮者を中心に一つにまとまった表現豊かな合唱が、すべてを物語っていると感じた。

2013年12月18日水曜日

交通安全への誓い

  今日の4限目は、本田技研工業株式会社安全運転普及本部から、西條さんと高﨑さんに来ていただき、交通安全教室を行った。

  自転車は「車両」であること、安全に乗るにはどうすればよいか、等具体的に説明され、乗るときには、相手や周囲を思いやる気持ちをもつことが大事であると、生徒との質疑応答を随所に交えながら軽快な口調で話していただいた。

  最後に、自転車に乗るときには、10分間のゆとりを持つことが何より大切である、と締めくくられた。瞬く間に過ぎた50分であったが、伝えたい想いが生徒にはしっかり伝わったことと思う。

  今日培った安全運転の意識を、自己の行動レベルにどこまで落とし込むことができるか、生徒一人ひとりの「これから」に期待している。

2013年12月17日火曜日

合唱祭前々夜

  今週木曜日に合唱祭が予定されており、二日前の今日、放課後遅くまで、どのクラスも練習に熱が入っている。

  パートに分かれ、各リーダーが仕切って発声練習をしているクラスもあれば、指揮者が細かなところをリーダーと熱心に話し合っているクラスもあり、念入りな準備に感心することしきりである。
  プログラムも既に発表されており、曲名を見ても半分ぐらいはわからない曲であるが、合唱定番の好きな曲もあり、審査員の一人としても、当日を楽しみにしている。

  合唱練習を通して、クラスの輪が広がり、絆が深まることで、互いの人間関係を確かなものとしていってほしい。

  

  

2013年12月12日木曜日

教育への情熱の源

 放課後、生徒会執行部のメンバーからインンタビューを受けた。生徒会誌の編集作業にかかっているようである。

 教員になろうと思ったのはいつ頃か、今まで一番楽しかったことは何か、と聞かれ、すぐに答えが出でこなかったのは情けなかった。

 「山高の好きなところはどこか」と聞かれた時に、「生徒の素直なところ」と即座に応えられたのは、まさに生徒のおかげである。 
  自分の周りの人間や自然すべてを環境ととらえ、環境との関係性を築き、適応していくことの大切さを、生徒会執行部のメンバーの笑顔を思い出しながら、しみじみと悟った。

2013年12月11日水曜日

小学生との交流授業

 中島小学校6年生と本校1年生の英語交流授業が、武道館で活発に展開されている。
  買い物ゲームを楽しんでいる小学生たちはいきいきとしており、高校生との英語でのコミュニケーションもしっかりと出来ている。


  地域の3小中学校、1中学校と高校生とのコラボによる授業も、今日の5限目でひととおり終了した。授業の最後、本校英語教員が、小学生にもわかりやすいように、ゆっくりと英語で話をしていたが、みんな集中して聞いている。

  
  生徒からは、「英語のやりとりでは小学生の反応はとてもよく、びっくりした」といった感想も寄せられた。コミュニケーション力を高める活動をこれからも続け、グローバル人材の育成を確かなものとしていきたい。  

2013年12月10日火曜日

租税教育

  今日の3、4限目は、特別編成授業の一環で租税教室を開講した。
税理士の里中さんに、昨年に引き続いて来ていただき、税の仕組みや内容について、実生活の具体的な場面に即してわかりやすく説明していただいた。

 
  生徒への問いかけも多かったが、生徒のレスポンスも大変よく、興味関心や意欲を引きつけながら、小気味よいテンポで授業が進められた。

 
  生徒たちの反応を見ていて、租税教育の大切さを改めて実感するとともに、来週は授業を担当することとなる自分も、気を引き締めて事前準備を怠らないようにと自戒の念を強くした。

2013年12月6日金曜日

英語によるコミュニケーション(後編)

  午後7時、オーストラリア語学研修に参加予定の生徒と保護者への説明会が始まった。旅行担当者から、研修内容や海外での諸注意事項について詳細な説明があり、熱心な表情で聞き入っている。

  4回目となる今回は、シドニーから西へ70Kmほどの町で、現地校での交流を中心に、ホームスティや様々なアクティビティを体験する。説明会の冒頭、私からは、グローバルな視点で物事を考え行動できる人材が今求められており、事前事後の学習も大事にし、この研修を通して更に飛躍されることを期待している、とエールを送った。

  今日の午後、宮川中学校でのコラボ授業があったが、その最後に、オーストラリア語学研修のビデオ紹介があった。現地の小学生との書道での交流やコアラとのふれあいの場面もあり、中学生は熱心に見てくれていた。

  オーストラリアでの体験により、まさに実践的にコミュニケーション力をつけてくれることを願っている。
  


  

英語によるコミュニケーション(前篇)

  期末テストも午前中ですべて終了となり、昼から、英語科教員と生徒が宮川中学校へ出前授業に出向いた。
 

  体育館では2年生全員が集まっており、まずは、教員と生徒の自己紹介で、場は一気に和やかな雰囲気になる。舞台前面に映し出された動物の英語名を、一つずつ繰り返し全員でスピーキング、その後、本時の内容である、「Animai Bingo」のためのビンゴシートが全員に配られた。

  中学生は、シートの16個のマスの中に、動物名を英語で書きこんでいく。その後、本校生徒の英語での動物紹介を聞き、動物名を当てていき、ビンゴシートに記していく、このクイズ形式でのやり取りが興味関心を誘っていた。

 
  中学生の反応は素早く、2つめ、3つ目の紹介を待たずに、最初の紹介で素早く手が上がり、動物名を当てる場面が多いのには驚いた。
  
  オール イングリッシュで進められ、スピーキング、ライティング、リスニング、リーディングの4技能すべての活動場面が随所にあった。
  
 「中学生の元気な発声と、レスポンスの良さに感心した」との生徒の感想がすべてを物語っており、自分たちの英語が十分に通じることも実感でき、心地よい満足感にあふれた笑顔で体育館を後にした。

2013年12月4日水曜日

放課後の校内

  テストは午前中で終わったが、午後からも教室や演習室に残って自主学習する生徒も多く、夕方校舎内を回っていると、ほとんどの教室では、数名の生徒が熱心に明日のテスト勉強をしている。

  一年生の教室棟、今週の名言は、ドイツの観念論哲学者フィヒテの言葉である。彼は大学教授でもあり、「ドイツ国民に告ぐ」の講演は名高いが、そのなかでは学校教育についても情熱的に語られている。

  今日は、朝から来客があり、「登校する生徒の元気な挨拶が良かった」、との感想もいただいた。
 
 「共同社会」である学校において、これからも規律と規範意識を高めながら、人間力を養っていきたい。

    

2013年12月2日月曜日

期末テスト始まる

  今日から期末テストが始まった。教室棟の廊下を歩いていると、静まり返った中響く足音に、張りつめた雰囲気を感じさせる。

  昼頃、文芸部員が、同人誌「夢書人」第52号を校長室に届けてくれた。楽天の優勝や、5千万円の時事川柳が最後に4首詠まれていた。「じっくりと読ませてもらうよ」と、地道に編集作業を続ける部員たちに熱いエールを送った。

 教育の場では、知識理解は大事である。あわせて学習の場において主体的に学んだことは、確かな学力となって心に残る。

 
 教科学習に力を入れながら、自らの興味関心を深く掘り下げる体験的な学習にも取り組むことを期待している。
  

2013年11月29日金曜日

今日までそして明日から 

  週末の授業、3年生にとってはある意味最後の授業となる。週明けの期末テスト終了後は、大学入試センター試験を視野に入れた特別編成授業が行われる。

  国公立大学の推薦入試も大詰めを迎えており、早いところは結果も発表されてきた。気持ちを切り替え、いかに早く次のステップに挑むことができるかである。

  昼頃、宇治山田中学校49期の方が来られ、山中校歌の歌詞入り額を寄贈していただいた。49期同窓の会誌作成も最終校正にかかっているようである。


  夕方、校内を歩きながら、自習室や演習室で黙々と勉強している生徒たちの後ろ姿に、校歌の一節、「切磋功を積む易きを願はず」とエールをおくった。

2013年11月25日月曜日

行うことに全力

  来週は期末テストである。今日は時間割を発表したが、3年生にとっては最後の校内テストとなる。午後になると、雨が降り出し風も強くなり、肌寒さが増してきた。

  廊下を行き交う生徒たちのマスク姿も目立ってきた。入試も控えたこの時期、健康管理には細心の注意を払ってほしい。保健室前では、早めの休養と手洗いの励行を呼び掛けている。
 
  一年生の教室棟、今週の名言は、我が国の女子高等教育の開拓者であり、日本女子大学の創始者でもある成瀬仁蔵の言葉である。

  聞くことの大切さ、そして何より不言実行の精神を養うことの大切さをしっかりと心に刻み、今、この時期、集中して学習に取り組むことを期待する。

2013年11月22日金曜日

活花の品格

  暖色系の色とりどりの花が、自分を主張しながらも互いの存在を際立たせようとしている。
  華道部の生徒が届けてくれた活花には橙色の花があり、これが鶏頭だと知って驚いた。赤やピンクしかないと思っていた私には、この橙色は新鮮であり、その周りの、薄紫のエミールと赤のマロニア、そしてユーカリともども秋の息吹を感じさせてくれた。

  薄紫のラベンダーと思った花が、エミールだと華道の先生に教えられ、また一つ物知りになった気がした。「エミールと言えばルソーか」とつぶやく生徒の反応も素晴らしい。 

  明日は県立看護大学の推薦入試日であり、この活花を前に、最後の面接練習をした。エミールの花言葉は、「変わらない誓い」、「上品」である。看護を目指す誓いを新たに、本校の伝統である「気品」を胸に、試験に臨んでほしい。

2013年11月21日木曜日

モナリザの微笑み

  レオナルド・ダビンチの肖像画:モナリザから感じ取られる神秘さについて、生徒の興味関心を促しながら、どこまでその理解に迫れるか。
  今日は、文科省の英語指定に係る取組の一環で、公開研究授業を実施した。

  まずは、内容について英語で説明・質問し、生徒は英語で答える。その後、英語本文をCDで聞き、内容を説明。内容を把握したところで、ペアでの音読・・・。授業はリズムよく流れるように進められた。

  授業後の研究協議では、「丁寧に説明されていて、たくさんの活動が盛り込まれていてよかった」、「コミュニケーションの場がもっとあってもよかったのでは」、といった意見が交わされた。

   授業を受ける生徒の熱心な姿勢を背景に、「本文の内容と英語力をどういうふうに接合していくか、生徒の興味を引きながらどこまで深く内容の理解に迫れるかが問われる題材であり、教える側がどこまで興味を持って語れるかである。」といった運営指導委員の指摘に深くうなずいた。

2013年11月20日水曜日

想いを伝える

  今日は、2年生を対象に人権講演会・LHRを行った。卒業生による講演「私のまちから学んだこと」を聞き、その後、クラスごとに分かれて、感想や自分の体験をもとに、グループで話し合った。

  講演では、「偏見やうわさに惑わされることなく、自分で正しく判断できる力を身につけること」、「なんでも相談できる親友をつくること」など、生徒へのメッセージも贈られた。小学生から高校生の頃を振り返りながら、その時々の想いを静かに、一言一言、かみしめるような口調で生徒に語りかけていただき、生徒は、しっかりと前を向き、言葉の重みを受け止めているようで、まさに、「心で話を聞いていた」と感じた。

  3限目、一年生の英語の授業は、40名の高校生と、佐八小学校5年生20名とがコラボで行われ、双方が英語でのコミュニケーションを楽しんだ。

  ネットやLINEでのやりとり(言葉のない会話)が横行する現代、人と人とが向き合うことの大切さを改めて感じた一日となった。

2013年11月14日木曜日

小春日和の感動

  風もなく穏やかな今日、昼前に本校の元校長、富内先生が当時の先生とともに来校された。校長室には富内先生の描かれた50号の大作が飾られており、その前で、ひとしきり昔話に花が咲いた。

  高校入試における群制度が導入された当時の校長であり、ずいぶんとご苦労も多かったことと思われるが、今日、直接お話を伺うことができ、「人間味あふれた人柄でうまく職員を掌握され学校改革を進めてこられたのだなあ。」と、静かな感動をおぼえた。

   今週末から、国立大学の推薦入試が始まる。放課後、最後の面接指導を行い、大学を志願する熱い思いを聞きながら、生徒の夢の実現がかなうことを願わずにはいられなかった。

 脈々と築かれた伝統の強みを最大限生かしながら、生徒と職員の満足感あふれる学校づくりを目指し、日々の学校運営にあたらねば、との思いを強くした一日であった。

2013年11月13日水曜日

小論文への対応

  「小論文攻略の第一歩は、小論文とは何か、を正しく理解し、構成するポイントを押さえることである。・・・」今日の一年生総合学習は、第一学習社から森岡厚子さんに来ていただき、小論文ガイダンスを行った。

  生徒は真剣に講師の話に聞き入っている。途中には、自分の意見をまとめる作業も入り、熱心にプリントに記入している。

  放課後、生徒に聞いてみたが、「小論文を書くときのプロセスや注意点がよくわかった」とか、「普段から問題意識を持つことが大事だと思った」といった感想がかえってきた。

  一年生教室棟の今週の名言はシェークスピアである。

  今日のガイダンスをきっかけに、大学入試に挑む意欲を向上させることを願っている。

2013年11月11日月曜日

伝えたい想い

  今日は、鹿児島県ラ・サール高校から丸山先生をお招きし、全校生徒を対象に英語教育講演会を行った。


  学生時代の海外旅行での体験談を中心に、時には英文音読も交えながら、生徒との対話に気を配っていただいた。
 「伝えたいことを、いつか表現する時のために、たくさん刻んでおくことが大切である」この最後の言葉は、生徒の心にしっかりと刻まれたことと思う。

  校長室には、先週末華道部の生徒が届けてくれた風船唐綿が活けられている。

  この花言葉は、「いっぱいの夢」である。学ぶ意欲は、たくさんの夢を持つことで向上する。今日の講演が、その大きなきっかけになることを期待している。

2013年11月6日水曜日

伝統の重み

  昨日は、宇治山田高等女学校の同窓生の集いである「松南会」の総会、懇親会があり、本校同窓会長とともに出席した。80才を超える方々が70名ほど参加され、昔話に花を咲かせながら、校歌や「星の界」など当時よく口ずさんだ歌を歌い、往年を懐かしく振り返られていた。

  穏やかな表情で、佇まいも落ち着いており、お話を伺っているうちに、校長室に掲げられている書の額「幽閑貞静」が頭をよぎった。これは、従一位久我通久卿が山田高等女学校の為に書かれたものである。

  今日は朝から、富内元校長先生の作品「蘇州運河」を校長室に飾っていただいた。
 書、絵、篆刻、詩などに囲まれた校長室は感性を養う空間にもなっており、訪れる生徒が心に響く何かを感じ取ってくれることを願っている。

2013年10月31日木曜日

秋深まる

  2学期面談週間も今日が最終日である。放課後、教室では担任が個別面談をしている傍ら、演習室や会議室では、小論文や面接指導が行われている。

  国公立大学の推薦入試を中心に、私大や短大の推薦入試への対応に教員は精力的であり、私も、その一員として面接指導を行っている。

  志願理由書に自分ならではの明確な主張が書かれており、読んでいてはっとするものがあるか、具体的な事実に基づきしっかりとした受け答えができているか、生徒と対話しながら、生徒の気づきを大事に指導を重ねている。

  部活動に集中している生徒の姿に、一気に暮れる深まる秋を恨めしく思いながら、地道な練習の積み重ねや、面談・指導の結果を明日への飛躍につなげていくことを期待している。

2013年10月28日月曜日

九州を旅して

 10月23日、宇治山田駅を出発し鹿児島へ、そして25日には大宰府から博多駅を経て伊勢市へと、2泊3日の修学旅行も無事終えることができた。

  一日目、桜島では火山灰に見舞われることなく、ガイドさんの説明を適宜聞きながら、薄曇の空の下、南岳をバックにクラス写真を撮影した。 


  2日目、知覧では、特攻兵士の像とゼロ戦の前でクラス写真撮影、その後、講話を聞き、三角兵舎などを見て回った後、最後に平和会館をじっくりと見学した。

 
 若き兵士の想い、平和の持つ意味など、多くの重い何かを感じ取ったことと思う。知覧へと向かうバスの車中で、そして知覧を後に熊本へと向かう車中で、特攻兵士と地元との様々な交流の話など、ガイドさんの詳細な説明に胸を熱くしながら、聞き入っていた。
 3日目の朝、小雨が降る中大宰府へ、参拝する頃には雨も上がり、九州国立博物館を見学した後、博多駅から帰路についた。


  旅行前の結団式では、学ぶこと、良く遊ぶこと、そして和を大事にすることの3つを訴えた。一人ひとりがどこまで達成できたか、事後の学習に期待するところ大である。





2013年10月22日火曜日

修学旅行前日の光景

  2年生は明日、九州への修学旅行に出発する。今日は、3限目、体育館で最後の事前指導を行った。

  はじめに、私(団長)から、平和学習の意義等、修学旅行に期待するものについて話した。その後、団体行動訓練となったが、写真隊形など速やかに行動し、10数秒で整列できていた。


  知覧特攻平和会館のDVDを視聴し、学年主任からの総括的な話で締めくくられ、HRへと移った。

 
  学徒出陣から70年、知覧から出撃した若き隊員たちの想いに静かに耳を傾け、平和の持つ意味について、真剣に考えることを願っている。

2013年10月21日月曜日

夢の実現に向けて

  3年生の教室棟は、放課後も活気づいている。今日は、7限終了後、課外授業が行われている一方、公務員試験一次合格者4名を対象に、特別講座も開かれている。
 
  地元の勢京ビジネス専門学校から講師をお招きし、二次に向けた指導をしていただいた。ここ数年、継続して来ていただいており、生徒は真剣な表情で指導を受けている。

  先週末、名古屋で行われた日本ユース陸上選手権大会女子ハンマー投げで、本校生徒が3位に入った。自己ベストを更新しての入賞である。今朝、生徒玄関前で見かけたので、「よくやったな」と声をかけたが、さわやかな表情でさらなる精進を誓っていた。

  学習でも部活動でも、目標を明確に持って取り組む生徒の姿は美しい。
  

2013年10月18日金曜日

秋の花

  色とりどりの菊が活けられており、校長室が一気に華やいだ。

  放課後、華道部の生徒が、まさに季節の花を香りとともに届けてくれた。古来、重陽の節句には欠かせない花であり、そういえば、先週は重陽の節句だったなと思いだした。

  来月には近畿高校総合文化祭が本県で開催され、本校からも文化部の多くの生徒が参加する。合唱部が練習する歌声が、静かに深く響いている。
 
  文化の香り漂う校内で、豊かな感受性が養われることを期待している。

  

2013年10月17日木曜日

秋本番と制服

  朝夕めっきりと涼しくなり、日中も過ごしやすくなった。まさに秋本番といったところである。7限授業を終え、家路を急ぐ生徒の制服は冬用一色である。

  国公立大の推薦入試が来月から始まる。放課後、個別の指導に、教える教員も受ける生徒も熱が入っている。

  そういえば、先日、一年の国語の授業を見学した際、夏目漱石の「夢十夜」の第六夜について、運慶の芸術作品が今日まで生き延びる理由など、味わい深く鑑賞していた。

  思考力や応用力、記述力は、こうした日常の授業を通してしっかりと身につくものであり、これから受験に挑む生徒には、今こそしっかりと土台を固めてほしいと願っている。

  今日は、豆名月とも呼ばれる「十三夜」、十五夜同様、ゆっくりと観賞する心のゆとりもまた、大事である。

2013年10月16日水曜日

台風一過

  大型台風の影響で、今朝は伊勢志摩地方に暴風警報が発令されていた。朝、校内を回っていると、廊下のあちらこちらで水がたまっている。吹きつける風雨により壁のクラックから水が漏れ出てきたようである。

  9時20分頃警報が解除されたため、始業時間を繰り下げて、午後1時からの授業となった。通学範囲が広いので、全員が登校するまでかなりの時間を要する。

  10時過ぎ、教室棟を歩いてみると静まり返っていたが、教室では、早く登校した生徒が熱心に自習している。

  昼になると、校舎内には強風とともに強い日差しが差し込んできた。体制が整い、午後の3時間、平常の授業が行われる。修学旅行を一週間後に控え、2年生のLHRでは事前学習も大詰めを迎えている。祈るは天候ばかりである。
  

2013年10月11日金曜日

試験終了後の校内

  蒸し暑い日は、今日も続く。今日で中間テストが終わり、午後になると、体育館やグラウンドでは、運動部員が活動している。

  作法室では、外部指導者の方が熱心に指導していただいており、茶道部員たちの立ち居振る舞いにも緊張感が漂っている。
  第2回全国高校生伝統文化フェスティバルでの「交流呈茶」への参加が決まっており、近畿高校総合文化祭も来月に控え、練習にも熱が入っている。

  スポーツと文化の秋、生徒たちの活動の様子を見ながら、蒸し暑さを吹き飛ばし秋本番が訪れることを願っている。

2013年10月9日水曜日

2日目の試験

    試験は12時に終了したが、午後、教室に残って勉強している生徒たちが結構いる。明日はどの学年も数学があり、熱心に問題を解いているようである。

  昼過ぎには、第九をうたう会の事務局長さんが、12月23日の「うたう会」への協力依頼に来校された。本校合唱部とOBが毎年参加しており、恒例の行事である。いつもと変わらず、依頼に来られる局長さんと話をしながら、こういうつながりを大事にしていきたい、と想った。
  
  一年生の教室棟の掲示は、パスカルの「パンセ」から引用した格言である。「パンセ」は、まさにパスカルの格言集である。

  私も、「考える葦」となり、絆や伝統の重みを胸に、襟を正して学校経営に邁進しようと固く誓った一日である。  

2013年10月7日月曜日

中間テストを明日に控えて

  明日から中間テストが始まるが、台風の行方が気になるところである。放課後遅くまで残って、教員に質問している生徒が見られるのはいつもの光景である。

  夕方、5時過ぎ、校内を回っていると、多くの教室で生徒が数名残って熱心に勉強している姿が目につく。自転車置き場付近では、帰り支度を急ぐ生徒から、「こんにちは」と元気な声で挨拶がある。

  生徒の、生き生きとした表情こそが、学校活性化の原動力だな、と感じながら、こちらも思わず笑顔で対応している。

  この週末に開催された「三重県高等学校産業教育フェア」のスローガン、「輝け、笑顔あふれるスペシャリストたち」の精神が、普通科高校でも日常的に具現化されているのは、嬉しい限りである。

2013年10月4日金曜日

後期生徒会スタート

  今日の昼休み、校長室にて、後期生徒会役員選挙の当選者、一人ひとりに認証状を手渡した。
  その後全員から、これから取り組んでいきたいこと、活動への抱負などを述べてもらった。「まずは、自分たちの顔を覚えてもらえるように頑張る」、「企画段階から、多くの生徒の意見を聞いていく」、「地域の清掃活動などボランティア活動も、自分たちが企画して積極的に取り組んでいきたい」、等々、一つひとつの言葉に意欲が滲み出ていた。

  そしてなにより、明るい表情と、しっかりと前を見つめる視線が、とても力強く感じられた。


 9月末、前期生徒会役員が、始業前に震災復興支援の募金活動をしていた。旧制中学校創立の精神である「自主・自立」が着実に後輩たちに受け継がれていく、これこそが、伝統のなせるわざかな、と嬉しい気持ちになった。